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実家

本家の長男8代目として育てられ、父が亡くなって実家を相続して1年半が経った。

明治13年に建てられた主屋は、築139年で一部瓦屋根が落ち、どんどん朽ちていこうとしている。放っておいてよくなることは何もない。

 

建築士のはしくれで伝統工法に興味がある身としては、何とか活かして遺したいと思う。

理想的には、減築・リノベーションして帰省した時に寝泊まりできる家にしたいけ1れど、元手がない。だったら人に貸して大家に?…あの状態では貸せない。

優等生を中途半端でもずっと演じてきた身として、自分が何とかしないといけないんじゃないかと考えると心苦しく、向き合えば向き合うだけ動悸が打って落ち着かない。

 

いっそのこと、自分に出来ないことは仕方ないと受け入れて、処分する方向で考えてみようか…、売却。

田舎の農家8代目にどれだけ意味があるだろう?

能力も気概もないんだから絶えて然るべき。今春こちらで就職する息子が継ぐ(何を?)ことはない。

そう考えて、ようやく気持ちが落ち着いた。今のところそういう結論で、冷静になれたらもう少し状況を把握し理解を深めてみよう。