実家のリノベーションの可能性を探る過程で、こんなサイトに行きつきました。
https://colocal.jp/topics/lifestyle/renovation/20160616_75288.html
気付きもたくさん、とても勉強になります。すばらしい文章です。
概ね同意、ただ一点「古民家再生の費用は新築工事より相当に安価」については異論があります。
ほとんど元あったままに戻すなら安くなることも考えられますが、性能アップ(高気密高断熱化)しようとすると高くなるのではないかと。
ノオトによるリノベーションは事業前提なので、なるべく早く原資を回収できるよう確かにコストを掛けず、またその元の姿が美しいとなるのでしょうが、民家がそのまま住宅として長らえようとする場合は、隙間風の通る建具やペラペラのシングルガラスを交換しない訳にはいかない。
ん?そうか、比較してはいけないんだな。
事業成立しないものは、個人がお金を出して直すしかない(当たり前)。
事業成立せず地域に貢献しないものは、壊すしかない(これまた当然)。
そこで、実家のポテンシャルについて考えてみる。
建物は、明治13年建築、139年の歴史は古民家として評価に値する。
敷地は、集落の真ん中、南側と西側に道路、北側に石垣を背負っており、ぐるりと雨水溝が巡る。陽当たりもよく住むにはいい。
部落は、昭和61年12月からの工業団地造成工事により、里山風景は崩壊。近所は農地を手放した売却益により、こぞって古民家を農家住宅に建替え。うちの周りは建て替わり、見える景色も風情を失った。景観価値はほとんどなし。
集落の核となる施設は藤原八幡宮くらいで、たまに神楽を奉納しているが、弱い。
住民は、いわゆる一般的な田舎の人々。コミュニティは閉鎖的。
結論。うちの窮状からして、人に譲るか、壊すしかない。
母が亡くなって小2で祖父母に引き取られ、高校卒業まで育てられ暮らした田舎です。
工場誘致前まで、小山に囲まれた小さな盆地で、夜は真っ暗、田んぼと自然だけの長閑で清く美しいところでした。
大学で上京し建築を学んでいくうちに、在りし日の田舎の風景が本当に貴重だったと思うことになりました。
工場誘致は失敗だったと。
田舎で自分にまだできることがあるとしたら…。