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住宅増改築の申請手続きのお手伝い

場所は足立区、昭和46年に建てられた入母屋真壁の造りで、屋根は大層立派に反り返っている。

棟梁が自慢の腕を振るったと存分に伝わってくるので、お施主さんが遺そうと思われるのは自然なこと。

しかし、住宅は確認申請は行っているが(確認申請の副本はない)、完了検査は受けていない。

同敷地内に建っている納屋は確認申請も行っていないという状態。

 

問題を整理して考えなくてはならないが、図面もないからまず作図から。

床面積で約70坪、図面を起こすのもなかなかな手間で、手を動かしつつ何をしないといけないのかと考えつつ。

階高が高く、柱の有効細長比は大丈夫?

屋根裏の写真から梁や桁まで壁が立ち上がっていないことが分かると、耐力壁は如何に??

既存不適格以前に不適合、つまり違反建築物???

現調写真を参照し、あれこれ思案し、なるべく正確にと作業すると、作図でたっぷり5日間。

 

さて、どうまとめるか。

何となく指示があったのは、足立区の書式に法12条5項の報告書があって、これを提出することになるようなので作成ということだが、

足立区のHPからそれをDLして確認してみると、鏡だけで具体的にどういう書類が必要とか全くない。

順序からすれば、役所に提出する前に施主に現状を報告するのが先だと思ったので「現状調査書*」なるものを作成することにした。

ネットで探してみると埼玉県がその書式を用意していて、使えそうなのでDL(後になって分かったがこのエクセル書式、元は千葉市が作ったもの!埼玉県はいいとこ取りした模様)。

もう一つ、足立区のお隣荒川区では法12条5項の報告書が木造住宅の増改築向けにワードで配布されていた(こういうところに行政の取り組み方の差が出ている。足立区は少なくとも前向きとは言えない)。

これ見よがしに荒川区の書式を使おうかと思ったが、ワードよりエクセルが扱いやすそうで埼玉県(千葉市がオリジナルだが)の書式に

法適合調査内容を説明する写真帳を加えて、たたき台を作ってみた。

 

適法、不適法(違反)、既存不適格の整理は、当時の法令集を普通に見られないことから本当に面倒臭い。

さらに、余計なお世話だが、違反もある中どう申請に導くかをイメージしてしまって問題を混同してしまう。

確認できていない内容や不備もあるのは承知の上で、足掛け8日間の作業となった。

増改築は大変、新築はラクたる所以がここにある。

 

この後は設計者の方針、役所の対応次第。

 

*「木造住宅等の増改築における建築確認申請の手引き-既存不適格である木造の四号建築物を対象に-」に提示されている書式を参照