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セルロースファイバーの可能性

先週山本順三氏の開発したz工法を採用する工務店の社長に会う機会をいただいて、セルロースファイバーが通気工法!?であることを教えてもらって急遽勉強。

 

まず、繊維系断熱材は防湿層としてフィルムでラッピングするものだと思い込んでいたが、フラット35の仕様書を見ると、断熱材の外壁側の透湿抵抗合計値とそれ以内の透湿抵抗合計値を比較し、この辺りだと2~3倍になれば(相対的に十分に外壁側に透湿される環境であれば)防湿層は不要と判断されている!?自分の時代遅れもひど過ぎてびっくり。いろいろ勉強しに外へ出て行かないとなぁ。

 

…結露は?改めて結露判定も勉強。

https://jutaku.homeskun.com/assets/images/contents/legacy/syouene/analysis/passive_report_wall.pdf

(これに限らず、ホームズ君の「よくわかる…」のHPはよくまとまっていてとても参考になる)

 

かつて勤めた工務店で何軒かセルロースファイバーを吹き込んだ現場を担当したが、確かに吹き込む前の内張は不敷布で通気可能なものだった。そりゃそうか、通気できなきゃ吹き込みにくいだろうから。それにしても、その施工後、防湿シートを張った覚えはない。当然のように通気工法だったわけだ。

 

日本セルロースファイバー工業会に加入しているメーカー(多分大手)各社のHPを見て回って、防湿シートを張ることが必須の会社はなかった。社によってアピールに力の入れようの違いがあるが、メリットとして調湿・防露を謳って通気を前提にしているもよう。なかでもデコスはかなり積極的。保証というリスクも取って、調湿をかなり前向きに発信している。

https://www.decos.co.jp/decosdry/warranty

 

本当に内部結露しないのだろうか?

 

先述の結露判定で計算すると、外壁下地に面材(モイスなど)を張ると微妙な判定になる。

以前、OMソーラーのフォルクス(針葉樹合板パネル工法)という家に携わって、冬はとにかく乾燥し、室内温度が上がればさらに乾燥、そこで洗濯物の室内干しを勧めていて、そんな状況で点検に伺った際北側の樹脂サッシのペアガラスに結露が生じていたのを覚えている。毎日大量の洗濯物を全て室内干し、換気は第3種、常時使われていたとは思えない。とすると、パネルと柱梁の隙間あたりにも結露が生じていただろうか。見えないところに結露が生じるおそれがあるというのは、気持ち悪い。

 

面材なしで計算すると問題なさそうだが、そうすると気密はどう確保するのか?

高気密とか言葉では簡単に使っているけれど、高気密の定義、どう工事すればよいのか判っていないことにまたまた気付く(^_^;)。

 

C値(相当すき間面積)についてこちらがまとまってて、高気密の理解が進む。相対的な判断になるようだ。

https://www.2x6satoru.com/article/442768733.html

(こちらのブログ、ブックマークして時々勉強させてもらってます。こういう賢い人がいて本当に助かる)

 

では高気密への工事の方は。いろいろ見聞きした情報を統合すると、気密を確保したい面でとにかく目張りするということに尽きそうだ。気密面が防湿シートまで透湿抵抗が高くなくても、例えば防水透湿シートでもあるいはモイス等の面材でもよく、継ぎ目・突き付け部分を徹底して目張りすれば気密は確保されそう。

 

かねてから断熱材を切って手で充填する工事で発生する熱橋が気になっていて、吹き込んだ方が間違いないと思っていたところに、調湿もしかすると蓄熱という可能性も見い出せそうで、しかも自然素材のセルロースファイバーに期待できそうに感じていろいろ考えてみた。

自分なりの結論は、理論的にはセルロースファイバーの外壁側で防水透湿シートで気密を確保する工法がよさそうということになった。でも実際の工事となると、目張りが煩雑で難しそう…。

 

ということで冒頭のZ工法に話は戻る。

こちらのブログではもっともな批判が記されている。

http://unohideoblog2013.seesaa.net/article/368344459.html

(こちらのブログも大変勉強になる。鵜野日出雄さん亡き今後、いつまで閲覧できるか心配)

 

自分も妄信できない。しかしセルロースファイバーが魅力的であることは間違いないと思うので、引き続き考えていこうと思う。